バーコードリーダーのエイポック
バーコードリーダー,QRコードリーダーの販売会社
バーコードリーダーの専門用語
専門用語の基礎知識。
バーコードリーダーの用語
バーコードリーダーの用語。仕様などに表示されている専門用語の解説。
読み取りバーコード
バーコードリーダーが読み取り可能なバーコードの種類。バーコードの種類としては読み取り可能でも、バーコードラベル寸法や品質によって読み取りできないことがあるので注意が必要です。
仕様の表示例
- JAN-13
- Code39
- Code128
光源
バーコードリーダー本体に実装された光源です。主に赤色LEDやレーザーを使用しています。赤色光(発光波長650nm前後)はバーコードのバーに吸収され、スペースに反射されます。バーコードリーダーはこの反射と吸収の比率(明暗の差)を受光センサで検知しています。
仕様の表示例
- 赤色LED
- 可視光半導体レーザー(VisibleLaserDiode;VLD)
受光センサー,受光素子
バーコードリーダー本体に実装された受光センサーです。光源によって投光されたバーコードの明暗の差を検知します。タッチスキャナ(タッチ式バーコードリーダー)にはCCD素子が2000個前後直列に並べられたCCDセンサーユニットが使用されています。二次元バーコードリーダーは縦横の平面状にセンサーを並べたCMOSイメージセンサなどを使用しています。ペンスキャナ、レーザースキャナなどにはフォトダイオードが使用されています
仕様の表示例
- CCDラインセンサー
- CMOSセンサー
- フォトダイオード
読み取り幅
読み取り可能なバーコードの幅(長さ)です。バーコードそのものの幅をあらわすのではなく、バーコードの左右の余白部分を含めた幅をあらわすことが多いです。バーコードリーダーは読み取り処理を行うときバーコードの両端の左右それぞれに余白(マージン、クワイエットゾーンなどとも言う)を含めて読み取り処理を行っています。余白の寸法は、CCDタッチスキャナ、レーザースキャナは左右それぞれ2.54mm、手動走査のペンスキャナは左右それぞれに6.35mm以上が望ましいとされています。
レーザースキャナなどのバーコードから離れて読み取りできるバーコードリーダーは、距離が近いと読取幅は狭くなり、距離が離れると読取幅が広くなる特徴があります。
仕様の表示例
- 70mm
- 分解能0.19mm 読取窓から180mmの位置で89mmの幅
分解能
バーコードリーダーが読み取り可能なバーコードのナローバー(細バー)、または1モジュールの最小幅をあらわします。バーコードはいくつかの種類の幅をもったバーとスペースの集合体であり、それらの最小構成単位となるのがナローバー(細バー)やモジュールです。
レーザースキャナなどバーコードから離れて読み取りできるバーコードリーダーは、バーコードとの距離によって読み取り可能な分解能が変化します。読み取り距離が大きいほど分解能は大きくなり、細いバーコードが読み取りにくなります。分解能はPSC値が充分に高い条件の値で示されます。
仕様の表示例
- 0.127mm(PCS0.9のとき)
読取深度,読取距離
バーコードとバーコードリーダーとの間の読み取り可能な距離をあらわします。レーザースキャナなどでは読み取り距離が大きいほど、分解能は大きくなり細かなバーコードが読み取りにくくなる特徴があります。
仕様の表示例
- 0~25mm
- 13~460mm 中密度バーコード(100% UPC)
読取方向
バーコードを正面からみたとき、バーコードリーダーが読み取りできる方向です。一般にはバーコードと平行に、正逆(左右)のどちらからでも読み取りできます。バーコードリーダーの機種によってはどの角度からも読み取り可能な機種もあります。
仕様の表示例
- 正逆両方向
- 全方向
読み取り角度
バーコードに対し、バーコードリーダーの読取部が傾いたときに読取可能な角度です。
仕様の表示例
- ロール ±70°
- ピッチ ±70°
- ヨー±70°
スキャン速度,走査速度
バーコードリーダーの受光センサが時間あたりにバーコードを走査する速度です。ペンスキャナは手動走査するため、可変する速度の中で読取可能な速度の範囲を表示しています。バーコードスキャナは1回のスキャニングでバーコードの読み取りに 成功しているとは限りません。バーコードスキャナは読み取りに成功するまで走査を繰り返しています。
仕様の表示例
- 200回/秒
PCS値
PrintContrastSignalの略。バーコードのコントラスト値です。バーコードリーダーが仕様表で示された数値以上のバーコードを読取可能であることをあらわしています。数値が大きいほど、明暗がはっきりしたバーコードであり、読取しやすくなります。
仕様の表示例
- 0.3(30%と表示されることもあります)
MRD値
MinimumReflectanceDifferenceの略。バーコードのスペースとバーの反射率の差をあらわします。PCSのかわりにMRDを表示している製品もあります。
読み取り確認
バーコードを読み取ったときに使用者が読み取りを確認する方法です。バーコードリーダー本体の表示LEDが点灯したり、ブザーが鳴動するなどの方法で確認します。
仕様の表示例
- 表示LED
- ブザー
機能設定,通信設定
バーコードリーダーの動作機能を設定する方法です。バーコードメニューシート方式はそれぞれの機種専用の設定用バーコードメニューを読み取らせることによって動作機能が変更される方式です。設定された機能はバーコードリーダー本体のEPROMに書き込み、保存され、電源を切ったあとでも内容は保存されています。
仕様の表示例
- バーコードメニュー方式
電源電圧
バーコードリーダーの動作に必要な電源電圧です。USBキーボードインターフェースとPS/2キーボードインターフェースではケーブルを経由しパソコンから電源供給します。RS-232Cをパソコンで動作させる場合はACアダプタから電源供給します。
仕様の表示例
- 5VDC±0.25V
消費電流
バーコードリーダーの消費電流です。製品によっては動作時と待機時それぞれの消費電流を表示しています。動作時の消費電流は次の3点が同時に動作したときに計測されます。
- 光源(LEDやレーザーダイオード)が点灯する
- 読み取り確認ブザーが鳴る
- 読み取り確認用表示LEDが点灯する
仕様の表示例
- 125mA
温度
バーコードリーダーの動作時の温度範囲および保存時の温度範囲です。
仕様の表示例
- 動作温度:0℃~+50℃
- 保存温度:-40℃~+60℃
湿度
バーコードリーダーの動作時の温度範囲および保存時の温度範囲です。多くの場合非結露が条件とされています。結露があると読取窓が曇り、読取性能が低下することがあります。
仕様の表示例
- 使用湿度:10~90%RH(非結露)
- 保存湿度:5~95%RH(非結露)
外乱光,周囲照度
バーコードリーダーの光源の障害(ノイズ)となるような外部照明に対して、正常に読取動作が可能な照度範囲です。
仕様の表示例
- 0~70,000lux
静電気
静電気に対する耐久性能です。
仕様の表示例
- 15k印加後に正常動作
寸法
バーコードリーダー本体の寸法。
- D=Depth=奥行きの寸法
- W=Width=横幅の寸法
- H=Height=高さの寸法
仕様の表示例
- 112mm(D),79mm(W),150mm (H)
重量
バーコードリーダー本体の重量。多くはケーブルや電池を除く本体のみの重量をあらわしています。
仕様の表示例
- 95g(ケーブルを除く)
適合規格
さまざまな安全規格や環境規格に対する適合規格。または各国の法令への対応をあらわしています。
例
- FCC ClassB Part15:アメリカが策定した電気通信機器に関する規制の一節。テレビやラジオに電波障害を与えない機器であることをあらわします。
- PSE:日本が策定した指定した電気製品に対する規制。対象製品についてPSEラベルの無いものは販売できません。*手持ち式のバーコードリーダーはPSEの対象外ですが、ACアダプターはPSEの対象です。
- RoHS指令:EUが策定した電気製品などに対する有害物質の使用規制。EU加盟国では対象外の製品は販売および輸入ができません。
インターフェース,インターフェイス,Interface
パソコン用語では主に機器と機器の通信・接続方法をあらわします。略式的に「I/F」と表記されることもあります。バーコードリーダーに関しては、ホスト(パソコン)との通信方法・コネクタ形状・接続方法を総称しています。
原意は「仲立ちするもの」という意味で、そこから派生して人が機器を操作するときの使い勝手を指し「ユーザーインターフェースが良い、悪い」などの言いまわしもされます。
USB(ユーエスビー)
USBはUniversalSerialBus(ユニバーサル・シリアル・バス)の略称です。パソコンと周辺機器を接続する統一された通信規格です。
USBが登場した背景
USBが登場するまでは、プリンタやスキャナなどの接続インターフェースは通信方式、コネクタ形状がそれぞれ異なっており、ユーザーは接続設定に手間がかかっていました。USBはそれらを統一したひとつの通信方式、コネクタ形状で接続できるインターフェースとして規格化されました。
規格について
現在はUSBバージョン1.1とUSBバージョン2.0の2種類が規格化・実用化されています。USB1.1とUSB2.0のUSBホスト(パソコン)と周辺機器は規格上、お互いに接続が可能です。ただし、転送速度はUSB.1.1の機器の速度に制限されます。全てのUSB機器が互換することが規格の目的ですが、実際には機器固有の仕様により動作しない場合があります。
特徴
- プラグ&プレイ:パソコンが動作中に接続しても機器を認識する。再起動(リブート)の必要が無い
- ホットプラグ:パソコンが動作中に抜き差し可能。
- 電源不要:パソコンから電力供給が可能。(ACアダプタが必要な機器もある)
- IRQを消費しない:機器を多数、接続することが可能。
- 高速: 高速なデータ転送が可能で、大容量のデータ(画像、音声など)の転送に最適
- 小さい:コネクタ形状は小型で場所をとらない
コネクタ
コネクタ形状は「コネクタA(左の図)」「コネクタB(右の図)」「MiniUSB」などがあります。パソコンに実装されているものは「コネクタA」です。そのためバーコードリーダーはコネクタAを採用しています。
USBの電源供給
バスパワー
バスパワーとはホストから電力供給をうけてUSBデバイスが動作することです。ACアダプターが不要です。低費電流の機器(500mA以下)が対応します。手持ち型のバーコードリーダーのほとんどは消費電流が500mAですので、バスパワーです。
セルフパワー
セルフパワーとはACアダプターから電力供給をうけてUSBデバイスが動作することです。大量に電流を消費する機器(500mAを超過)がセルフパワーとなります。
電力供給タイプ | 消費電流制限 | 機器の例 |
---|---|---|
バスパワー | 500mA以下 | HUB、キーボード、マウス、イメージスキャナ、バーコードリーダー |
セルフパワー | 最大消費電流が500mAを超過 | HUB、プリンター、各種ドライブ |
USBのデータ転送速度
USB Version1.0(1.1)では2種類の転送速度があります。
ロースピード
キーボードなどの頻度、データ量の少ないデバイスの転送速度。USBキーボードインターフェースのバーコードリーダーもロースピードです。(一部例外有り)
フルスピード
記憶デバイスやプリンタなどの大容量のデータを転送するデバイスの転送速度です。
転送速度モード | 転送レート | USB規格 | 機器の例 |
---|---|---|---|
ロースピード(LS) | 1.5Mbps | USB1.0~ | キーボード、マウス、バーコードリーダー |
フルスピード(FS) | 12Mbps | USB1.0~ | ストレージデバイス、プリンタ、イメージスキャナ |
ハイスピード(HS) | 480Mbps | USB2.0 | ストレージデバイス、プリンタ、イメージスキャナ |
転送方式
USBの転送方式は4種類あります。 転送方式は機器が自動的に選択するようになっているので、ユーザーが設定する必要はありません。
- コントロール転送:USBの基本的な制御に関する転送方式。抜き差しなどの制御に関わる。
- バルク転送:非周期的ではあるが大容量のデータ転送を行うデバイスの転送方式。
- インターラプト転送:非周期的、非連続的データ転送を行うデバイスの転送方式。
- アイソクロナス転送:周期的、連続的データを転送するデバイスの転送方式。
転送方式 | 最大使用帯域 | 転送データの内容 | デバイスクラス | 機器の例 | ドライバサポート |
---|---|---|---|---|---|
コントロール転送 | - | デバイスの制御 | すべてのデバイス | HUB | Windowsは98以上のOSに組込まれている |
バルク転送 | 不定 | 大量のデータ転送 | プリンティングデバイス | プリンター | OS及びメーカーの専用ドライバ |
コミュニケーションデバイス | モデム、TA | OS及びメーカーの専用ドライバ | |||
イメージングデバイス | イメージスキャナ | OS及びメーカーの専用ドライバ | |||
インターラプト転送 | 62.5KB/sec | 非周期的、非連続的データ | ヒューマンインターフェイスデバイス " HID"(Human Interface Devices) |
キーボード、マウス、バーコードリーダー | Windowsは98以上のOSに組込まれている |
アイソクロナス転送 | 1MB/sec | 周期的、連続的データ | オーディオデバイス | スピーカー | OS及びメーカーの専用ドライバ |
PS/2(ピーエスツー)
PS/2はDOS/Vパソコン(PC/AT互換機)のキーボードコネクタの通称です。レガシーインターフェース(古い方式のインターフェース)のひとつですが、現在でもデスクトップパソコンには使用されています。他方、ノートパソコンではほとんど採用されなくなりました。
PS/2登場の背景
起源はIBMがパソコン「PS/2」のキーボードとマウスに採用したコネクタ形状です。コンピュータの仕様(PC/AT互換機、DOS/V)をオープンにしたことで一般名称化しました。PS/2コネクタ形状は「Minidin-6Pin」です。
特徴
- DOS/Vパソコンのほとんどに採用された
- デスクトップパソコンではキーボード用、マウス用ともコネクタ形状は同じだが、信号が異なるため、キーボードコネクタにマウスを接続(またはその逆の接続)をしても動作しない。
コネクタ
コネクタの形状はMini-Din6Pin。Mini-Dinはドイツのコネクタに関する工業規格名です。
コネクタ | Minidin-6Pin(オス) | Minidin-6Pin(メス) |
---|---|---|
図 | ||
ピンアサイン | 信号 | 信号 |
1 | Data | Data |
2 | - | - |
3 | Ground/GND Shield | Ground/GND Shield |
4 | VCC(+5V) | VCC(+5V) |
5 | Clock | Clock |
6 | - | - |
RS-232C(アールエスニーサンニーシー)
米国電子工業会(EIA)によって標準化された、シリアル伝送方式の規格です。パソコンに多く搭載されていましたが近年はRS-232Cに代わってUSBやIEEE(Firewire)が増えてきています。業務用機器では現在も使用されています。
特徴
- さまざまなコネクタ形状がありますがDOS/VパソコンのRS-232CコネクタはD-Sub9Pinです。
- ケーブルは「ストレートケーブル」「クロスケーブル(折り返し)」の2種類があります。
- パソコンのRS-232Cコネクタは電源供給をしていないため、パソコンにRS-232Cで通信する機器を接続する場合は別途ACアダプターなどによって電源供給する必要があります
コネクタ
DOS/Vコンピュータに搭載されたRS-232Cのコネクタの形状はD-Sub-9Pinです。
コネクタ | D-Sub9Pin(メス):バーコードリーダー側 |
---|---|
図 | |
ピンアサイン | 信号 |
1 | - |
2 | TxD |
3 | RxD |
4 | 6に短絡(Short) |
5 | Ground/GND Shield |
6 | 4に短絡(Short) |
7 | CTS |
8 | RTS |
9 | (VCC +5V) |