バーコードの種類と特徴
JAN 13
(1)2000年12月以前の登録
(2)2001年1月以後の新規登録
図の意味
- 国コード 2桁(日本は「49」または「45」) *インストアコード(社内用)では任意の2桁の値注1
- 2000年12月以前の登録は商品メーカーコード5桁
2001年1月以後の新規登録は商品メーカーコード7桁 - 2000年12月以前の登録は商品アイテムコード5桁
2001年12月以後の新規登録は商品アイテムコード3桁 - チェックキャラクタ(チェックデジット) 1桁
概要
JANは商工会議所に申請して取得する流通用の商品コードを表示するバーコードです。13桁または8桁の固定桁です。用途を社内に限定して自社用の番号をつけ、「インストアコード」としても利用されています。
JANの元になったバーコードがEANです。EANは海外の流通用バーコードです。バー、スペース(線の並び方)の構成はJANと同一です。
規格
規格 | JIS X 0507 : 2004 バーコードシンボル-EAN/UPC-基本仕様 ISO/IEC 15420:2009 |
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桁数 | 13桁(13桁目はチェックキャラクタ) |
キャラクタ | 数字のみ(0~9) |
チェックキャラクタ (チェックデジット) |
必要。 計算方法はモジュラス10ウェイト3。 注2 |
モジュール幅 | 標準は0.33mm。 ※モジュール幅とは基本となる1本の線の幅です。 |
寸法の目安 | 幅(横の長さ)は約3.73cm、高さは2.66cm |
寸法の変更 | 0.8~2.0倍 |
- 注1 先頭を0(ゼロ)にしたJANコードは、バーコードの分類としてはJANではなくUPC-A(12桁のコード)になります。目視文字が13桁(例:001234567895など)あるため、JAN13のように見えますが、構造上はUPC-AのためバーコードリーダーはUPC-Aとして認識します。社内での利用目的に作成した連番バーコードなどに見られます。
- 注2 13桁目のチェックキャラクタは1~12桁目のキャラクタを計算した上で算出される値のため任意の数値を割り振ることはできません。インストアコードとしてJANを作成する場合、「チェックデジット」の値を間違うミスがよくありますのでご注意下さい。間違ったバーコードはどのようなバーコードリーダーでも読み取ることはできません。
- JANコードの詳細
- 読めないバーコード、間違ったバーコード JAN 13を読めない原因
主な対応製品
JAN 8
図の意味
- 国コード 2桁(日本は「49」または「45」) *インストアコード(社内用)では任意の2桁の値
- 商品メーカーコード 4桁
- 商品アイテムコード 1桁
- チェックキャラクタ(チェックデジット) 1桁
概要
JAN-8はJANの短縮バージョンです。基本的な内容はJAN-13と同様です。キャラクタは8桁です。
規格
規格 | JIS X 0507 : 2004 バーコードシンボル-EAN/UPC-基本仕様 ISO/IEC 15420 : 2000 |
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桁数 | 8桁(8桁目はチェックキャラクタ) |
キャラクタ | 数字のみ(0~9) |
チェックキャラクタ (チェックデジット) |
必要。 |
モジュール幅 | 標準は0.33mm。 ※モジュール幅とは基本となる1本の線の幅です。 |
UPC A
概要
UPC-AはJANの元となったアメリカ合衆国のバーコードです。JANは13桁(または8桁)の固定桁ですがUPCは12桁(または8桁)の固定桁です。
規格
規格 | JIS X 0507 : 2004 バーコードシンボル-EAN/UPC-基本仕様 ISO/IEC 15420 : 2000 |
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桁数 | 12桁(12桁目はチェックキャラクタ)注1 |
キャラクタ | 数字のみ(0~9) |
チェックキャラクタ (チェックデジット) |
必要。 計算方法はモジュラス10ウェイト3。 |
モジュール幅 | 標準は0.33mm。 ※モジュール幅とは基本となる1本の線の幅です。 |
- 注1 データ入力するシステムが、13桁での入力を必要とする場合があります。その際は、読取りデータの先頭に0がつくようにバーコードリーダーを設定します。
UPC E
概要
UPC-EはUPC-Aの短縮版です。キャラクタは8桁です。
規格
規格 | JIS X 0507 : 2004 バーコードシンボル-EAN/UPC-基本仕様 ISO/IEC 15420 : 2000 |
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桁数 | ナンバーシステムキャラクタ1桁+データ6桁+チェックデジット1桁 |
キャラクタ | 数字のみ(0~9) |
チェックキャラクタ (チェックデジット) |
必要。 |
モジュール幅 | 標準は0.33mm。 ※モジュール幅とは基本となる1本の線の幅です。 |
インターリーブド2of5 (Interleaved2of5)
概要
インターリーブド2of5(Interleaved2of5)は2値レベルの連続コードで、データの桁数は偶数桁となります。桁数に制限はありません。社内用伝票などに使われています。注
2値レベルとは、バーとスペースのエレメント比が細・太の2種類であることです。構成は次の通り。細バー・細スペースおよび太バー・太スペース。
バーコードの特性上、「桁落ち」などの誤読が発生しやすいといわれています。バーコードリーダー側で読み取り桁を固定するなどの対策を推奨します。
規格
規格 | JIS X 0505 : 2012 自動認識及びデータ取得技術-バーコードシンボル体系仕様-インタリーブド2オブ5 ISO/IEC 16390 : 2007 |
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桁数 | 制限は無い。ただし偶数桁になる。 |
キャラクタ | 数字のみ(0~9) |
チェックキャラクタ (チェックデジット) |
任意。 計算方法はモジュラス10ウェイト3。 |
最小エレメント幅 | 0.191mm以上を推奨。 ※最小エレメント幅とは寸法の基本となる1本の線の幅です。 |
- 注下記のバーコードは似た名称ですが、インターリーブド2of5とは異なる種類です
- Matrix2of5 *日本ではほとんど使用されていない種類です。
- Code2of5(別名でStandard2of5、Discrete2of5、Industrial2of5とも呼ばれます) *日本ではほとんど使用されていない種類です。
- NEC2of5(別名で生協コード、COOPコード、COOP 2of5とも呼ばれます)*生協がかつて使用した、NECが開発したバーコードです。
ITF-14
概要
ITF-14は「物流ITF」などとも呼ばれるバーコードです。商品を梱包するダンボール箱に利用されます。JANの番号(1~12桁目)を使用し流通の物流梱包箱などに使用することを目的とした規格です。
バーコードの構成はインターリーブド2of5を元に作成されています。そのためバーコードリーダーは「インターリーブド2of5」を読み取りできる機種で読み取りできます。ただし、ITFは標準寸法が大きいので、レーザースキャナなどの大きな読み取り幅の機種が必要です。
16桁の拡張バージョンもありましたが、廃止されました。
規格
規格 | JIS X 0502 - 1994 物流商品コード用バーコードシンボル |
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桁数 | 14桁。14桁目はチェックキャラクタ。 |
キャラクタ | 数字のみ(0~9) |
チェックキャラクタ (チェックデジット) |
必要。 計算方法はモジュラス10ウェイト3。ただしJANのチェックキャラクタと異なり1~13桁目を再計算した値となる。 |
チェックキャラクタ (チェックデジット) |
必要。 計算方法はモジュラス10ウェイト3。ただしJANのチェックキャラクタと異なり1~13桁目を再計算した値となる。 |
エレメント幅 | 細エレメント幅:1.016mm、太エレメント幅:2.540mm |
細太エレメント比率 | 1:2.5 |
全体の長さ | 幅:122.428mm、縦:31.8m ※ベアラーバーを除くバーコード部。ベアラーバーとはバーコードを囲う黒枠です。ダンボールに印刷するときにベアラーバーで押さえ、印圧を一定にしてバーのかすれや太りを防ぐために必要とされいます。 |
寸法の変更 | 1.2~0.25倍 ※ダンボールに印刷する場合は0.6倍以上推奨 |
NW-7 (Codabar)
概要
NW-7は宅配便の送り状や図書館でよく使用されているバーコードです。海外ではCodabarというのが一般的ですが日本ではNW-7と呼ぶことが定着しています。1つのキャラクタが7本のエレメントで構成され、細エレメント(Narrow)と太エレメント(Wide)があることが由来です。
規格
規格 | JIS X 0506 : 2000 バーコードシンボル-コーダバー (NW-7) -基本仕様 |
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桁数 | 任意。制限はない。 |
キャラクタ | 数字(0~9)、記号(-、+、$、:、/、.) ※記号は通常データキャラクタとして使いません。チェックキャラクタとして使用されることが多いです。 |
チェックキャラクタ (チェックデジット) |
任意。 注1 |
スタートキャラクタ・ストップキャラクタ | 必要。 a、b、c、dのいずれかの組み合わせ |
最小エレメント幅 | 0.191mm以上を推奨。 ※最小エレメント幅とは寸法の基本となる1本の線の幅です。 |
細太エレメント比率 | 1:2.2~3.0 注2 |
- 注1 チェックキャラクタの計算方法はモジュラス10ウェイト1,2、モジュラス11、加重モジュラス11、モジュラス16、7チェックなど複数あり、どれを使用するかは定まっていません。
- 注2バーコードを作成する場合、比率は大きいほうが望ましいです。小さな寸法で細太エレメント比率を1:2.0(1対2)にすると読み取り率が低くなったり誤読する原因になります。
参考 NW-7の長さの計算式
NW-7の長さは次の式で求められます。
L={(2N+5)(C+2)+(N-1)(W+2)}X+I(C+1)
- L Length of Symbol 長さ
- C Charaters キャラクタ数(桁数)、チェックキャラクタがある場合はチェックキャラクタも含める。スタート、ストップは含まない
- X X-dimension 細バー(細スペース)の寸法(単位:mm) 0.191mm以上が望ましいとされている。
- N Narrow Wide Ratio(wide-to-narrow) 細太比率 細バーに対する太バーの比率。比率は2.2~3.0が望ましいとされている。
- I inter-character gap width キャラクタ間ギャップ。(単位:mm)通常は細バーと同じ。
- W 幅広キャラクタの数。幅広キャラクタは:、/、.、+、およびスタート・ストップのA、B、C、D。
長さの計算例:数字のみ12桁のNW-7の長さは次の通り。条件は細バーが0.254mm、細太比率が1:3、キャラクタ間ギャップが0.254mm、のとき。
長さ={(2x3+5)(12+2)+(3-1)(0+2)}0.254+0.254(12+1)=41.783(mm)
なお、NW-7の左右にクワイエットゾーン(Q、余白)が必要です。クワイエットゾーンは10Xまたは2.54mmの大きいほうの値です。上記例の必要な印刷の横の長さは左側のクワイエットゾーン2.54mm+NW-7の長さ41.783mm+右側のクワイエットゾーン2.54mm=合計46.863mmです。
バーコードを作成する場合、余白は計算どおりの寸法よりも大きくして余裕をもたせることを推奨します。余裕がないと実際の運用では印刷位置のずれ、印刷品質、スキャナの読み取り角度など様々な原因のため読み取らない問題がおきやすくなります。
Code 39
概要
Code39は主に工業製品の製造番号ラベルやIEIAJの納品伝票などで使用されているバーコードです。数字のほかに英語大文字A~Zや一部の記号を利用できます。
規格
規格 | JIS X 0503 : 2012 自動認識及びデータ取得技術-バーコードシンボル体系仕様-コード39 ISO/IEC 16388 : 2007 |
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桁数 | 任意。制限はない。 |
キャラクタ | 数字(0~9)、英語大文字(A~Z)、記号(-、+、$、/、.、%、スペース) |
チェックキャラクタ (チェックデジット) |
任意。 計算方法はモジュラス43。 |
スタートキャラクタ・ストップキャラクタ | 必要。 *(アスタリスク)。 |
最小エレメント幅 | 0.191mm以上を推奨。 ※最小エレメント幅とは寸法の基本となる1本の線の幅です。 |
細太エレメント比率 | 1:2.2~3.0 注 |
- 注 バーコードを作成する場合、比率は大きいほうが望ましいです。小さな寸法で細太エレメント比率を1:2.0(1対2)にすると読み取り率が低くなったり誤読する原因になります。
参考 Code39の長さの計算式
Code39の長さは次の式で求められます。
L=(C+2)(6X+3NX)+I(C+1)
- L Length of Symbol 長さ
- C Charaters キャラクタ数(桁数)、チェックキャラクタがある場合はチェックキャラクタも含める。スタート、ストップは含まない
- X X-dimension 細バー(細スペース)の寸法(単位:mm) 0.191mm以上が望ましいとされている。
- N Narrow Wide Ratio(wide-to-narrow) 細太比率 細バーに対する太バーの比率。比率は2.2~3.0が望ましいとされている。
- I inter-character gap width キャラクタ間ギャップ。(単位:mm)通常は細バーと同じ。
長さの計算例:16桁のCode39の長さは次の通り。条件は細バーが0.254mm、細太比率が1:2.8、キャラクタ間ギャップが0.254mmのとき。
長さ=(16+2){(6×0.254)+(3×2.8×0.254)+0.254(16+1)=70.1548(mm)=約7cm
主な対応製品
Code 128
概要
Code128は数字、英語大文字、英語小文字、記号などを表示できるバーコードです。ASCIIの128文字を全てバーコード化できるので、Code128と呼ばれています。他のバーコードに比べて寸法が小さくなる特徴があります。そのため、小型の電子機器のラベルなどによく使用されています。注
規格
規格 | JIS X 0504 : 2003 バーコードシンボル-コード128-基本仕様 ISO/IEC 15417 : 2000 |
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桁数 | 任意。制限はない。 |
キャラクタ | ASCIIの全てのキャラクタ。数字(0~9)、英語大文字と小文字(A~Z、a~z)、記号 |
チェックキャラクタ (チェックデジット) |
必要。 計算方法はモジュラス103。ただし、バーコードの下の目視確認文字には表示しない。 |
スタートキャラクタ・ストップキャラクタ | 必要。 ただし、バーコードの下の目視確認文字には表示しない。 |
モジュール幅 | 0.191mm以上を推奨。 ※モジュール幅とは基本となる1本の線の幅です。 |
- 注 Code128の1つのキャラクタは11本のモジュールで出来ており、モジュールは1~4本分の幅の組み合わせとなっています。Code128のパターンは複雑なため、正確に表示するには高精度な印刷が必要です。
参考 Code128の長さの計算式
Code128の長さは次の式で求められます。
- L=(5.5D+11C+35)X
L Length of Symbol 長さ
D Digits of CodesetC コードセットCの数字キャラクタ数(桁数)
C Characters Dに含まれていないファンクションキャラクタ、シフトキャラクタ、コードキャラクタの数
X X-dimension モジュール幅
長さの計算例:すべてコードセットCでの数字のみで44桁を表すCode128の長さは、1モジュール幅0.191mmのとき次の通り。※ファンクションキャラクタ、シフトキャラクタ、コードキャラクタは無しの場合
長さ=((5.5×44)+(11×0)+35) ×0.191=52.907(mm)
主な対応製品
GS1-128(旧称UCC/EAN-128)
概要
GS1-128はCode128を元に、一定の規則で表示したバーコード規格です。以前はUCC/EAN-128と呼ばれていました。コンビニの代金支払伝票や医療用医薬品・医療機器の物流用ラベルに使用されています。
特徴
- スタートキャラクタの次にFNC1(Code128のFunction1)があります。
- 「アプリケーション識別子"AI(Application Identifier)"」が含まれています。AIは2桁~4桁の数字キャラクタです。
- AIはAIに続くデータフィールドの属性(有効期限・使用期限など)を示しています。
- 各AIの意味・内容はGS1 General Specifications Version 13.1に記載されています。
- AIはAIに続くデータフィールドの桁数を定義付けしています。
- データフィールドの桁数には固定長と可変長があります。
- 可変長のデータの終端にはFNC1が付加されます。ただし、可変長のデータが「最後のデータ部」となる場合には、FNC1は付加されません。
- AIは、バーコードの下部などに括弧( )でくくられて表示されています。括弧( )はバーコードキャラクタには含まれていません。
- 「スタートキャラクタ」「チェックデジット」「ストップキャラクタ」は目視確認文字としてラベルに表示・記載されません。
- 「スタートキャラクタ」「チェックデジット」「ストップキャラクタ」はデータ出力しません。
規格
規格 | JIS X 0504 : 2003 バーコードシンボル-コード128-基本仕様、ISO/IEC 15417 : 2000 JIS X 0530 : 2003 データキャリア識別子(シンボル体系識別子を含む)、ISO/IEC 15424 : 2000 JIS X 0531 : 2003 情報技術-EAN/UCCアプリケーション識別子とFACTデータ識別子,及びその管理、ISO/IEC 15418 : 1999 GS1 General Specifications Version 13.1(海外。GS1総合仕様書) |
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- 注AIの定義が固定長の場合でも、一部のAIは後にデータが続くならデータの後に可変長区切りに使うFNC1を置きます。
例えば(7003)が10桁固定ですが、後にデータが続くなら10桁の後にFNC1を置きます。「・・・(7003)10桁 FNC1(10)データ・・・」となります。(参考文献:GS1 General Specifications Version 13.1、Figure A1 – 2. Element Strings with Pre-Defined Length Using Application Identifiers、p368~p369) - 48桁を超える場合は2段のGS1-128で表示します(参考文献:GS1 General Specifications Version 13.1、Figure 2.1.2.6.1 - 2、p45)
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主な対応製品
GS1 データバー (旧称RSS)
概要
GS1 Databar(ジーエスワンデータバー)は従来RSS(Reduced Space Symbology)と呼ばれていたバーコードです。2007年2月に改称されました。GS1(流通コードなどの標準化機構)主導のもと、国際的な流通コード(商品番号)の標準化や追跡管理を目的として普及がすすめられています。日本では厚生労働省が医薬品のJANコードに変わる新しいバーコードとして採用し普及をすすめています。
特徴
- GS1データバーは他の1次元バーコードよりも面積が小さくなります。
- GS1データバーはバージョンが7種類あります。
- GTIN(Global Trade Item Number)と呼ばれる国際標準の商品識別コードを表示するために使用します。
- データの属性を示すAI(アプリケーション識別子)をデータの前に付加します。例えば「(01)14桁の数字」ならAIは01で、01は続く文字が商品コードであることを意味します。AIはGS1によって定義されています。
規格
規格 | JIS X 0509:2012 情報技術-自動認識及びデータ取得技術-バーコードシンボル体系仕様-GS1データバー ISO/IEC24724 : 2011 (参考資料)GS1 General Specifications Version 13.1 |
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GS1データバーは7種類あります
GS1データバー標準型 (GS1 Databar Omnidirectional) |
データキャラクタは数字のみ14桁に固定されています。GTIN(GrobalTradeItemNumber;国際取引商品コード)として使用されます。先頭の括弧部分2桁は梱包インディケータで、0と1の組み合わせで使用されます。 全方向スキャナで読み取りやすいよう一定の高さがあります(高さ=33X、X=モジュール幅) |
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GS1データバー切詰型 (GS1 Databar Truncated) |
標準型の高さを小さくしたもの。全方向スキャナで読まなくてもよい場合や小さな面積への印刷を想定したデザイン。 (高さ=13X、X=モジュール幅) |
GS1データバー二層型 (GS1 Databar Stacked) |
厚生労働省が医療用医薬品のバーコードとして定めたGS1データバーの1つ。 切詰型よりさらに小さな場所に表示できるよう幅を狭めて、積み重ねたように表示したもの (高さ=13X、X=モジュール幅) |
GS1データバー標準二層型 (GS1 Databar Stacked Omnidirectional) |
二層型を全方向スキャナで読みやすいよう一定の高さにしたもの(高さ=69X、X=モジュール幅) |
GS1データバー限定型 (GS1 Databar Limited) |
データキャラクタは数字のみ14桁に固定されています。GTIN(GrobalTradeItemNumber;国際取引商品コード)として使用されます。先頭の括弧部分2桁は梱包インディケータで、0と1の組み合わせで使用されます。 厚生労働省が医療用医薬品のバーコードとして定めたGS1データバーの1つ。 |
GS1データバー拡張型 (GS1 Databar Expanded) |
データキャラクタは数字で最大74桁、英字で最大21文字です。GS1総合仕様書は生肉など生鮮食品で利用することを想定しています。商品コード、重量、日付 、価格などを表示します。幅が長いためシングルレーザースキャナで読むことを想定しています。 |
GS1データバー拡張多層型 (GS1 Databar Expanded Stacked) |
GS1データバー拡張型を積み重ねたような形状です。定置スキャナや2Dスキャナで読むことを想定し幅があまり長くならないように作成できます。データ内容は拡張型と同様。 |
GS1データバー合成シンボル
GS1データバーと2次元バーコードMicroPDFの変形版などと結合させて1つのバーコードシンボルとした「GS1合成シンボル(GS1 Composite Symbol)」もあります。GS1データバーが表示する商品コード以外に、使用期限やロット番号などを付加情報として2次元バーコード側に表示します。
合成シンボルの種類はCC-A、CC-B、CC-Cの3種類があります。GS1データバー各種の合成シンボルはCC-AとCC-Bがあります。日本の医療用医薬品はGS1データバー限定型合成シンボルCC-A、GS1データバー二層型合成シンボルCC-Aが使用されます。
なお、GS1データバー以外にも、EAN、UPC、GS1-128との合成シンボルがあります。
各種バーコードと合成シンボルの種類の組み合わせ
- EAN、UPC、GS1データバー:CC-A、CC-B
- GS1-128:CC-C
GS1データバー限定型合成シンボルCC-A | GS1データバー限定型に、2次元コードを結合したもの。 |
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GS1データバー二層型合成シンボルCC-A | GS1データバー二層型に、2次元コードを結合したもの。 |
GS1データバー限定型合成シンボルCC-B | |
GS1-128合成シンボルCC-C |
- 注合成シンボルの読み取りは2次元バーコードリーダーが対応します。1次元バーコードリーダーは2次元コード部分を読み取れません。
- 注白黒を反転(ネガティブ表示)させたGS1データバーは規格外です。GS1データバーの規格JISX0509では次の通りに記述しています。
(JISX0509から引用) 全てのGS1データバーシンボルにおいて,バー及びスペースを反転してはならない。すなわち,バーは“暗”であり,スペースは“明”でなければならない。反転したGS1データバーシンボルは,読み誤ることがあるため,リーダは,明及び暗のパターンを反転して復号してはならない。
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QRコード
概要
QRコードは2次元バーコードの1つです。バーコードが水平方向にのみ情報を持つのに対し、2次元バーコードは垂直方向にも情報を持ちます。QRコードはモジュール(セル)と呼ばれる小さな正方形を集合させた形状で、マトリックス型2次元シンボルと分類されます。初期のモデル1と改良版のモデル2、MicroQRがあり、モデル2が利用されることが一般的です。
バーコードに比べて小さな面積で多くのデータを表現することができます。また、漢字カナ文字をコード化できます。
規格
規格 | JIS X 0510:2004 : 二次元コードシンボル-QRコード-基本仕様 |
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データ容量 | 最大:数字7366桁、英数字4464字、漢字1888字 ※バージョンによる。最小は英数字10字など |
キャラクタ | 数字(0~9)、英語大文字と小文字(A~Z、a~z)、特殊文字、JIS8ビットキャラクタ(半角カナ)、シフトJIS(漢字、かな) |
バージョンとモージュール数 | バージョン1(M1):21x21~バージョン40(M40):177x177 |
誤り訂正 | L(7%)、M(15%)、Q(25%)、H(30%) |
モジュールサイズ (セルサイズ) |
プリンタドットの3ドット以上で印字する。印字の太り、細りが発生することを考慮して4~5ドット以上で作成することが推奨されています。 |
周囲の余白 | モジュール(セル)の4倍以上 |
構造的連接 (連結機能) |
あり。 1つのデータを最大16個のQRに分割して表示することが可能です。分割することで細長い場所(書面の端など)に印字することができます。 |
Data Matrix (データマトリックス)
概要
DataMatrix(データマトリックス)は2次元バーコードの1つです。水平方向と垂直方向に情報を持ちます。DataMatrixはモジュール(セル)と呼ばれる小さな正方形を集合させた形状で、マトリックス型2次元シンボルと分類されます。初期のバージョンECC000からECC140までと、改良版のECC200があります。DataMatrix ECC200はIS0/IEC16022規格となっており、ECC200が利用されることが一般的です。また、ECC200には正方形と長方形があります。
海外で開発された2次元シンボルのため、海外で普及しています。電子機器のラベルなどに使用されています。
規格
規格 | ISO/IEC 16022 : 2006 Data Matrix bar code symbology specification |
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データ容量 | 数字のみで最大3,116字、英数字2,335字、バイナリ1,556字(セル数144x144のとき) ※セル数によってデータ容量が異なります。 |
キャラクタ | ASCII、C40、Text、Base256、X12、EDIFACT |
セル数(正方形) | 10x10から144x144の24種類。データが大きくなる場合はL字型のアライメントで分割して24セル以下とする。セル数は偶数。 |
セル数(長方形) | 8x18から16x48の6種類。データが大きくなる場合はL字型のアライメントで分割して24セル以下とする。セル数は偶数。 |
誤り訂正 | ECC200(ECCとはErrorCollectionControlの略称です)。リード・ソロモン符号による誤り訂正。 |
最小モジュールサイズ (セルサイズ) |
プリンタドットの3ドット以上で印字する。印字の太り、細りが発生することを考慮して4~5ドット以上で作成することが推奨されています。 |
周囲の余白 | 規定はありません。 |
主な対応製品
GS1 Data Matrix
概要
GS1 DataMatrix(ジーエスワンデータマトリックス)はDatamatrix ECC200を元にした2次元バーコードの1つです。ISO/IEC 16022:2006で国際標準化されています。
Datamatrixと区別するため、データの先頭はFNC1(Function1)というキャラクタを配置します。FNC1は印字文字ではなく、特別なキャラクタです。2次元バーコードリーダーは先頭にFNC1があることでGS1 Datamatrixと識別します。ISO/IEC 15424(データキャリア識別子)はGS1 DatabarのシンボルIDを]d2と定義しています。2次元バーコードリーダーはGS1 Datamatrixを読み取ると読み取りデータの先頭にシンボルIDの]2dを出力します(出力はリーダーの設定によります)。また、GS1-128やGS1データバーのようにISO/IEC 15418が定義したアプリケーション識別子”AI(Application Identifier)”を使用し、商品コード、使用期限、シリアルナンバーなどの情報をデータ化します。
GS1 Datamatrixは海外、国内とも医療関係での利用が進んでおり、日本では医療用鋼製器具(手術用ハサミなど)に直接表示(ダイレクトーパーツマーキング)していることがあります。そのほか、医療用医薬品の販売包装単位の箱に、表示必須のGS1データバー限定型合成シンボルCC-Aとは別に、企業の社内向けとしてGS1 Datamatrixを表示していることがあります。
規格
規格 | ISO/IEC 16022 : 2006 Data Matrix bar code symbology specification ISO/IEC 15424:2008 Data Carrier Identifiers (including Symbology Identifiers) ISO/IEC 15418:2009 GS1 Application Identifiers and ASC MH10 Data Identifiers and maintenance 資料 「GS1 DataMatrix An Introduction and Implementation Guideline Issue 2.2,Ratified,May 2015」 http://www.gs1.org/barcodes/2d 内の「GS1 DataMatrix User Guide」(GS1_DataMatrix_Guideline.pdf) 資料 「鋼製器具マーキング運用ガイド」 GS1 ヘルスケアジャパン 内の資料 |
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PDF417
概要
PDF417(ピーディーエフよんいちなな)は2次元バーコードの1つです。水平方向と垂直方向に情報を持ちます。1次元バーコードを縦方向に積み重ねたた形状で、スタック型2次元シンボルと分類されます(スタックはStack、積層の意味)。また、情報量を減らすことで印字面積を減らしたMicroPDF(マイクロピーディーエフ)もあります。
海外で開発された2次元シンボルのため、海外で普及しています。製品の箱ラベルなどに商品情報を表示するバーコードとして利用されています。また、海外での免許証やIDカードに採用されています。
規格
規格 | JIS X 0508 : 2010 ISO/IEC 15438 : 2006 |
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データ容量 | 数字のみで最大2,725字、英数字で1,850字、バイナリで1,108バイト |
キャラクタ | 数字、英字、ASCII、バイナリ |
誤り訂正 | リード・ソロモン符号による誤り訂正。レベル0~8。 |
モジュール幅 | 0.191mm以上推奨。 |
モジュール高さ | モジュールサイズの3倍以上 |
クワイエットゾーン (左右の余白) |
スタートコードの前、ストップコードの後にモジュール幅の2倍。 |